横領の疑いのある親族役員と会社との紛争を解決した事例
2020.06.19
紛争解決
事案概要
- 依頼会社の経理担当役員であった親族が経理業務を離れた後,後任の担当者が経理業務にあたっていたところ,当該親族が会社の経費を私的な用途に流用している疑いがあることが判明したことから,当該親族への対応を当事務所に依頼した。
解決結果
受任後,依頼会社の協力を得て過年度の会社の帳簿等を確認したところ,確かに会社の事業とは関係のない支出の記載が帳簿上認められた。そのため,相手方親族に対して不正経理による会社の損失の賠償を求める旨の書面を送付するとともに,株主総会を招集して相手方親族の役員解任を決議し,依頼会社の経営から退かせた。
そのうえで,損失の賠償に関して相手方と協議を続けたところ,最終的に,損失の賠償に代えて,相手方が保有する依頼会社株式を譲り受けることによって紛争を解決する趣旨の和解が成立し,解決に至った。