金融機関からの借入れを任意整理しつつ,奨学金については介入せずに本人が返済猶予制度を利用することで,債務の問題を解決した事例
2020.10.21
債務整理
事案概要
- 依頼者は専門学生だったが,知人を援助するためなどの目的で複数の消費者金融から借り入れをし,返済が困難となった。また,数ヶ月後には卒業・就職を予定していたが,多額の奨学金の借入れもあったことから,これらの債務の問題を解決するため,当事務所に債務整理を依頼した。
解決結果
依頼者は受任時点で学生だったが,卒業を間近に控えており,卒業後は給与収入の中から一定の返済を継続することができる見込みがあったことから,金融機関からの借り入れについては任意整理により解決することとした。
他方,奨学金債務については,任意整理の対象に含めるよりも本人が所定の返済猶予制度を利用した方が当面の経済的負担が軽くなることから,卒業後に自分で猶予申請をすることを前提に,任意整理の対象からは除外した。
最終的には,奨学金を除く全債権者との間で長期分割弁済の和解が成立し,債務の問題を解決することができた。