対象会社の問題点を指摘し,M&Aを取り止めた事例
2021.09.01
企業買収、企業売却(M&A)
事案概要
- 依頼会社は,対象会社を買収すべく,同社とM&Aの基本合意を締結した。
しかし,その後,対象会社が粉飾決算を行っており,多額の債務を有していることや,今後提訴される可能性が高い労務関係の紛争等を複数抱えていることが判明した。そのほかにも,対象会社の内実には不審な点が多かったため,依頼会社は,当事務所に法務デューデリジェンスを依頼した。
解決結果
当事務所において法務デューデリジェンスを行い,対象会社が抱えている労災事件,時間外手当の不支給に関する問題点等について指摘をした。その結果,依頼会社は,対象会社には,買収の是非の判断にも大きな影響を与えかねない多数の問題が存在していることを自覚した。
そこで,依頼会社は,対象会社と価格変更交渉から行い,最終的には,基本合意締結後であったにもかかわらず,対象会社の買収自体を取りやめることができた。これにより依頼会社は,多額の資金流失を回避することができた。