数年前に亡くなっていた被相続人の借金が判明したことから,各地に住んでいる多数の相続人の全員について,一括して相続放棄の手続を取って全員の相続放棄を実現した事例
2024.06.27
遺言・相続
事案概要
- 依頼者には遠隔地に住んでいて長年全く行き来のない兄がいたが,その兄は数年前に亡くなっていた。そうしたところ,ある日突然金融機関から書面が届き,そこには「依頼者が,依頼者の兄の借金の相続人になっている」として借金の返済を求める内容が記載されていた。依頼者は亡兄が借金を負っていた事実を全く知らなかったため,相続放棄をすることにしたが,亡兄の相続人(兄弟姉妹あるいはその代襲相続人の甥姪)がいたため,できれば相続人全員が相続放棄の手続を取ることができるように進めたいと考え,当事務所に相続放棄手続を依頼した。
解決結果
依頼者から相続放棄手続を受任した後,まずは必要書類の準備を進めた。また,これと並行しいて他の相続人にも状況を説明する書面を送付したうえで連絡を取り合い,相続放棄に関する意向を確認したところ,最終的に相続人全員が相続放棄を希望する意向であることが確認できた。そのため,必要書類の準備が整った段階で相続人全員の代理人として一括して相続放棄の申述書を裁判所に提出し,熟慮期間内に全員の相続放棄手続を完了することができた。