多重債務を長期間放置し,債権者から提訴を受けていた債務者について自己破産により債務の問題を解決した事例
2019.10.24
債務整理
事案概要
- 依頼者は20年以上前に住宅ローンの借入れを開始したが,生活費のために他の貸金業者からも借金をするようになって多重債務者となり,10年以上前に借金の支払が全くできなくなり,それから借金を放置していた。その結果,自宅は競売となったが,その後困窮しながらも生活を継続していたところ,貸金業者の1社から訴訟提起され,これも無視してしまったために,判決が確定してしまった。
そこで,破産申し立てのために一度は別の弁護士に依頼したが,病気がちで長期入院するなどの事情があって準備が進まず,弁護士の連絡にも対応できない期間が長くなってしまったことから弁護士に辞任され,破産の準備が中断してしまった。そうこうしているうちに別の貸金業者からも提訴されてしまったので,あらためて当事務所が破産申立てを受任した。
解決結果
最後に訴訟を提起された貸金は時効期間を過ぎたものであったため,すぐに消滅時効の援用通知を送付し,訴訟を取り下げさせることができた。
これと並行して全債権者に通知して債権調査を行い,依頼者と打ち合わせをしながら破産申し立ての準備を進めた結果,依頼者の体調不良による準備の遅れなどもあったものの,受任から約9か月後に破産の申立てをすることができ,最終的に全ての借金について免責を受けることができた。