夫からの離婚調停申立てを受け,面会交流や財産分与の問題などを含めて合意のうえ最終的に円満に離婚が成立した事例
2019.12.23
事案概要
- 依頼者は夫と婚姻し長女を出産した後,育児ノイローゼによって心身を崩し,精神病院に入院しなければならなくなった。入院後は夫が実家の助力を得ながら子供を育てており,依頼者が退院した後は別居をしながら依頼者も定期的に子供と会う形で生活を続けていたが,徐々に面会の頻度は減っていき,最終的に依頼者は子供と全く会えなくなった。
そのような中で,夫から離婚調停の申し立てがあったことから,依頼者は法テラスを介して当事務所に対応を依頼した。
解決結果
依頼者は当初離婚を希望しておらず,子供と会えない状況で夫から離婚調停を申し立てられたことで精神的に不安定な状況にあったことから,まずは面会交流の確保を目指してこちらから面会交流調停を申し立てた。
また,別居後の生活費の支払いも十分なされていなかったため,婚姻費用分担の調停も申し立て,離婚調停では離婚を拒否して婚姻関係の修復を求める意向を伝える対応を続けた。
これらの手続の結果,子供との面会は速やかに再開させることができ,精神科の医師とも相談のうえで将来の面会の条件なども整理を付けることができた。
また,手続を進める中で依頼者の心情にも変化が生じ,最終的に夫との離婚を受け入れられるようになったことから,財産分与,婚姻費用,養育費などの諸条件を整理のうえ,最終的に双方納得のうえで和解による離婚を成立させることができた。