相当額の退職金等が見込まれる多重債務者について個人再生により債務の問題を解決した事例
2020.02.27
事案概要
- 依頼者は,前妻との婚姻時に生活費の補填のために消費者金融等から借入れをするようになり,多重債務を負ったが,前妻と離婚後に再婚した後,現在の妻にそれを打ち明けられず,返済のためにさらに借入れを繰り返すようになり,債務が増大してしまった。その結果,最終的に支払い困難となり,当事務所に解決を依頼した。
解決結果
依頼者の債務額は到底自力で完済できるような金額ではなかったが,依頼者は長年同一の会社に勤め上げており,相談時点で数百万円の見込退職金と自社の持ち株を保有していた。そのため,仮に自己破産をする場合には,退職金や持ち株を一定の限度で精算しなくてはならず,会社を退職せずに破産手続を完遂することは困難と見込まれた。
他方で,依頼者には安定的な収入があり,月々の返済額を圧縮して減額すれば返済を続けることも可能な状況にあったため,個人再生手続により債務の問題を解決することが適切であると考え,依頼者とも相談のうえ方針を確定し,個人再生の申立てをした。
その結果,債務の金額を5分の1程度に圧縮することができ,最終的に債務を完済することができた。